新型コロナウイルス:フィンランドの現状 2021年8月25日現在
フィンランドの新型コロナウイルスの現状
7月は一時落ち着いていたものの、8月に入りデルタ株の急激な感染拡大により、良い状況ではありません。
国内の1日の感染者数が1000人を超える日も数日あり、過去最多を記録しました。
フィンランドの人口550万人。人口当たりで比較すると日本だと2万人の感染者になります。 10-19歳の若者の感染者も増加傾向。
ここ最近は800名台が続いていましたが、本日は574名。
死亡:1,018名、重症患者:98名。
ベリーピッカーの間で感染爆発
この時期、タイなどから季節労働者としてベリーピッカー(ベリー摘み)の外国人労働者がフィンランドにやってきます。
季節限定でベリー摘みのビザが発給され、「フィンランド人がやりたくない仕事」を外国人労働者が遠い国から遥々出稼ぎにやってきます。
スーパーに並ぶ箱詰めされた大量のベリーはこうやって遠くの国から来た人たちによって摘まれているというのもまた現実です。
その外国人労働者に対する待遇や低賃金での過酷な労働環境などが、毎年問題視される中、今年もベリー摘みのタイ人の間でコロナ感染が大量に発生したと度々ニュースになっています。
ワクチン接種率
1回目の接種完了が、70,7%、2回目の接種完了は、46,4%。他のワクチン接種が進んでいるヨーロッパ諸国に比べると遅いペースではありますが、徐々に延びています。
ヘルシンキでは、現在、若い世代へのワクチン接種の呼びかけと、1回目のワクチンは、予約なしで気軽に立ち寄ることができるウォークイン接種も実施中です。
また、10代の接種希望者も多いそうで、夏休み明けの学校では希望者に対し、接種実施をしているとのこと。8月18日の時点では、12-15歳の5人に一人が1回目接種を完了。
引き続きのマスク着用推奨
政府は、公共交通機関や屋内店舗では、引き続きのマスク着用とソーシャルディスタンスを推奨しています。強制ではなく推奨ですが、割と多くの人がマスク着用を守っているように見えます。
なお、フィンランドでは、レストランや公共交通機関などの列車の利用の際も、コロナパスポートは現時点では不要です。今後どのようになるかは未定。
ヘルシンキの街の様子
ヘルシンキ市内では、店舗の閉鎖・空室がかなり目立ちます。特に飲食店は経営不振で厳しい状況です。
長引くコロナでこの先数年間は不透明なため、不安定な飲食業を去る人も多く、人員不足で営業時間を短縮せざるおえない店舗も多いとニュースになっています。
コロナ禍、「フィンランド人がやりたくない仕事」飲食業の接客など、今後は移民を活用する流れになるでしょう。
私も、2回目の接種完了はしているものの、引き続きの完全リモートワークで、人との面会は避けて生活しています。
All Photos & Text: Yuko Räsänen
All Photos & Text: Yuko Räsänen
> 前の記事 記事一覧